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石破茂は“自民党を壊すための首相”?

こんにちは。海外にいると日本のニュースって、(良くも悪くも)ちょっと引いた目で見がちなんですが、そんな視点から、最近の石破茂首相の政治についてぼんやり考えていたことを、ゆるっと書いてみます。


「自民党内野党」だった人が、いまや自民党の顔に?

日本に住んでいないので、あくまでネットを通しての印象ですが、今の石破さんは国民からめちゃくちゃ嫌われてる印象があります。「空気読めない人」「古いタイプの政治家」みたいな、自民党の悪い面を象徴するような存在に見られているんでしょうか。

でも総裁になる前の石破さんって、どの派閥にも属さず、正論ばかり述べるため味方が少ない「自民党内の野党」なんて言われるくらい、一線を画していたイメージがありました。だからこそ、今の姿はちょっと不思議に見えます。まるで別人のような。


わざとやってる……?

すでにいろんな人が言ってるかもしれませんが、自分も(期待を込めて)ちょっと思うんです。石破さんって、自民党の“古い体質”を一度壊そうとしてるんじゃないかって。

腐った部分をあえて表に出して、「ほら、もう限界でしょ?」って世の中の空気を加速させようとしてるのかもしれません。

既得権益や派閥の力って、外からの批判だけじゃなかなか崩れないもの。長年、派閥主義に反対し「派閥に依存しない政治家」の立場を貫いてきた彼は、きっと誰よりもそれを感じているはずです。

だったら、内側から壊すしかない。そのための“自爆”という選択肢が、彼にはあるのかも。


国は壊さず、党を壊す

党内からスキャンダルが出ても特に動じず、むしろ若手議員に対する10万円の商品券配布など明らかに批判されるであろう行為を自ら行ったり、自民党の“ダメなところ”を世間に強調しているようにも見える石破首相。

一方で、外交や経済を見てみると、意外と大きな失策はないようにも思えます。

たとえば、最近話題になった日米間の関税交渉。2025年7月には自動車などを対象とした新たな関税合意が発表されました。「アメリカに譲歩しすぎ」との声もあるけど、トランプ政権下のアメリカとのバランスを保つためには現実的な判断だったという見方もあります。

つまり、自民党と自らの評判は下げつつも、実のところ堅実な舵取りをしており、日本そのものに致命的なダメージは与えていないように見える。


次にくるのは誰?

2025年7月の参院選は、十数年ぶりの高水準となる投票率をマークし、衆院選に続いて自民党がかなりの議席数を減らしました。“派閥系候補”の落選も相次ぎ、古い派閥構造に揺らぎが生じているという話もあります。これによって、次の総裁選では、いままでのように「派閥が総裁を決め、人事を決める」という構図にはならないかもしれません。

それは石破さんが訴えてきた「派閥に頼らない政治」「既得権体質からの脱却」そのもの。彼は自分が火ダルマになってでも、次に本気で変革を目指す人が立ちやすいように地ならしをしている、というふうに見えなくもないです。


おわりに

もちろん、石破さんの言動が「戦略的にそうしている」のか、「無自覚にそうなっている」のかは断定できません。けど、結果として自民党の古い力が弱まり、世論が“次の変革”に向かいやすくなっているのは確かな気がします。

……そんなことをぼんやり考えていた、ある夏の夜でした。

こういう仮説って、気をつけないと「都合のいい材料だけを集めた陰謀論」にもなり得ます。なので、「そういう見方もあるかもね」くらいの軽い気持ちで読んでもらえると嬉しいです。